大字朗詠集切(大字和漢朗詠集切)和漢朗詠集 巻上 氷  戻る 大字朗詠集切 一覧へ
    本鳥の子紙(薄茶色)5寸5分×8寸2分
字粒が他の和漢朗詠集の物よりも大きく書かれており、字間・行間も大らかである。表面は高野切同様の加工で染の雲母振り。
料紙は雲母振りの染紙。


薄茶色(素色)

『大字朗詠』 大字和漢朗詠集切 断簡 
15.9cmx25.2cm
写真の状態があまりよくありませんがご了承ください。



         漢詩・かな                                
水色文字は使用時母


386

  
  
  □□□らの つきのひかりし さむ
         
□□
  ければ、かげみづぞ まづこほり

                  ける 

387
  氷消見
水多於地、雪霽望

  盡入
樓 




   




 
□□□良乃 川支能日可利之 左無
         
□□
 遣礼盤、加个美徒曾 末徒己保利 

                    个類




 氷消えて水を見れば地よりも多し、
   
          ことごと ろう
 雪霽れて山を望めば盡く樓に入る 

                          白楽天








大空
の月の光し寒ければ、影見し水ぞ先づ氷ける。(詠人不知)












漢字の意味の通じるものは漢字で表記
一行は一行に、繰返しは仮名で表記


□□□;不明文字、脱字か書き忘れ。
於保所」は推定字母。

□□;書き忘れと思われる文字。「みし」推定字母は「美之」。

 は  
れる;雨や雪が降りやむ。

ろう
望楼。遠くを見るための高い建物。物見やぐら。




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