法輪寺切(法輪寺切和漢朗詠集)巻下断簡 佛事      戻る 法輪寺切  一覧へ

  羅紋状飛雲料紙 薄藍染紙雲母振 

料紙は鳥の子紙で、藍と紫に染めた繊維を飛雲として漉き込んだ薄藍の染紙に、砂子状の雲母を紙面全体に鏤めた装飾料紙である。然もこの飛雲、他に類を見ない特殊な加工が施してあり、一つ一つの飛雲が羅紋状に形成されていて非常に価値の高い資料としても貴重なもの。一枚につき三か所の飛雲が施してある。

 清書用・臨書用紙 『法輪寺切』 (和漢朗詠集)  清書用・臨書用紙 『法輪寺切』 (和漢朗詠集)   清書用・臨書用紙 『法輪寺切』 (和漢朗詠集)     『法輪寺切』 (法輪寺切和漢朗詠集) 巻下断簡 仏事 拡大へ
淡藍色  淡藍色   淡茶色・別注品  佛事



淡藍色
 『法輪寺切』 (法輪寺切和漢朗詠集) 巻下断簡 仏事
約27.8cmx10.6cm
写真の状態があまりよくありませんがご了承ください。



         漢詩・かな                                    水色文字は使用時母


589

 百千萬刧菩提種、八十三年功徳林
 白

590

 十方佛土之中以西方爲望、九品蓮薹之

 間雖下品應足
 保胤

591

 雖十悪号猶引攝、甚於疾風被雲霧雖一念
                  
極楽讃
 号感應、喩之巨海納涓露 
後中書王

 

 
589
 百千万劫の菩提の種、八十三年の功徳の林。
                           
白楽天

590                        
 十方仏土の中には西方を以って望みと爲す、
 
くほんれんだい       げぼん    
 九品蓮台の間には下品と雖も足んぬべし
 慶慈保胤

591
 十悪と雖も猶引摂す、疾風の雲霧を披くよりも甚し、

 一念と雖も必ず感応す、之を巨海の涓露を納るるに

 喩う。
極楽讃 具平親王




589
 百千萬刧菩提種、八十三年功徳林
 白

590

 十方佛土之中以
西方、九品蓮薹之

 間雖
下品 保胤

591

 雖
十悪号猶引攝、甚於疾風被雲霧一念
                     極楽讃
 号感應、喩之巨海納
涓露 後中書王




ひゃくせんまんごう
百千万劫;とてつもなく長い時間。

ぼだい
菩提;煩悩を断じ真理を明らかに知って得られる境地。
仏の悟り。

じっぽうぶつど
十方仏土;あらゆる方向に在るとされる諸仏の浄土。特に西方浄土往生の思想が流行ると、阿弥陀仏の西方極楽浄土を指すようになった。


くほんれんだい
                         うてな
九品蓮台;極楽浄土に在るといわれている蓮の葉の臺。往生したものが座り、生前の功徳によって九等級の差別が存在する。

 げぼん
下品;九品を上・中・下に分けた下の部分。この中が更に上生・中生・下生に分けられる。

このページの







飛雲料紙代用可能一覧
(飛雲の位置は其々の料紙で多少の違いが有ります。気になる方は其々の料紙に合わせた特注品としてお造り出来ますが、割高にはなります。参考オリジナル料紙作成)
以下は代用可能な古筆の一覧ですが、飛雲は何れも通常の物です。

小島切      伝小野道風
深窓秘抄     伝宗尊親王
歌仙歌合     伝藤原行成
和歌体十種    伝藤原忠家
堤中納言集    伝紀貫之
名家歌集切    伝紀貫之
元暦校本万葉集  伝藤原行成・他
敦忠集切     伝藤原行成
伊豫切和漢朗詠集 伝藤原行成
紙撚切道済集   伝藤原佐理