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仲文集  具引唐紙『花唐草』 (清書用臨書用紙)

仲文集 具引唐紙 『花唐草』
具引唐紙 淡黄茶『花唐草』 花鳥折枝金銀袷型打 (半懐紙)


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 花唐草中央部分 具引唐紙 白 花鳥折枝燻金銀袷型打(燻金は青金と燻銀の混合)
様々の花を包み込む様に唐草を描いてあるので、花唐草と言われております。上の拡大画面の中に色々な齢の七つの花が有るのがお解り頂けますでしょうか?。
 仲文集 書


仲文集 具引唐紙 『花唐草』 拡大 
 
 左下陰の部分 光の反射の少ない様子
唐草柄も光を反射しなければグレーに見えます。

金銀袷型打も光を失い鈍い色合いです。
 


仲文集 書手本

仲文集 具引唐紙 『花唐草』 書 拡大 
 仲文集 書 縦6寸7分、横1尺5分5厘 具引唐紙『花唐草』黄雲母 第四紙
(仲文集では切取られた第二紙(断簡)を含めた料紙番号です)

歌番号は仲文集での通し番号              青色文字は使用字母

13

 おもひしる 人にみせばや 夜もすがら
 我とこなつに おきゐたるつゆ

   うりけるかなへをこよなくいひ
   おとしてりければうる人
14
 ちうこくの かなへにもこそ にえたま
 へ、おほくのせにな おとしたまひそ

   返し
15
 かふよりも うるこそつみは おもけ
 なれ、むへこそかまの そこに有けれ


   とねりのそのにをとこありて、

   とねりのうれゑ、まさむとい

   ふとききて
16
 いにしゑは とねりのねやの 物
 がたり、かたりあやまつ 人ぞあるらし

   人 紀伊くにのこほりをよめる

  (伊  なか  なくさ  あま
   ありた  ひたか  むろ)



13

 於毛日志類 人爾身世波也 夜毛須加良
 我止己那川仁 於支井多留徒遊

    有利計留可那部遠己與那久伊日
    於止之天利个連波宇留人須
14
 知宇己九乃 閑那部爾毛己楚 仁衣多万
 部、於本久乃勢爾那 於止之太末比所

    返之
15

 閑布與利母 有類己所
徒三波 於毛計
 奈連、武遍己楚閑末乃 所古仁有遣礼

    登年利乃楚能仁遠止己安利天、

    止禰利乃宇連衛、万左无登以

    布止支々天
16
 伊二之衛八 登禰利乃年也乃 物
 閑太利、可多利安也末徒 人所安類良志
           
    人 紀伊 久仁 己本利越與女留

   (伊  奈閑  那九佐  安万
   安利多  比多可  武路)


「礼」は「禮」とすることも。
「與」は「与」とすることも。
「爾」は「尓」とすることも。
( )は次項にあり

とねり
舎人;大化改新以前の天皇や皇族の近習、
律令制の下級官吏。内舎人、大舎人、中宮舎人、東宮舎人など。
或いは貴人の付き人を指す場合もある。

こおり
郡;国又は、県の下での地方行政区画。里・郷・町・村などを包括する。

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ふぢはらのなかふむ
藤原仲文;三十六人歌仙の一人であるが、その詳細は不明。本集より藤原公任と親交の有ったことが窺えるが、そのことによって歌集に収録されたとも思われる。生年及び没年不詳。

                                                                     
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