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あきふかき まがきにおいる きく
みれば、花のうへとも おもほえぬかな
十月ついたちころに殿上のをの
こどもさがのにまかりしに、よ
みてはべりし
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秋はまだ とほくならぬに いか
でなほ、たちかへれとも つげにや
らばや
150 りて
露命 もしとどまらば あき
く
ふとも、ことしばかりぞ
春ののぞみは
ふつきばかりにはぎのさき
みだれたるいへにまかりて
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ほかみれば 秋はぎの花 さき
にけり、など我やどの したばのみ
こき
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安幾不可起 万可支耳於伊類 幾久
美礼盤、花乃宇部止毛 於毛保盈奴可那
十月川以多知己呂爾殿上乃遠乃
己止毛左可乃仁万可利之爾、與
見天者部利之
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秋盤末太 止保久難良奴耳 伊可
天奈本、多知可部連止毛 徒遣爾邪
羅盤也
150 利天
露命 毛之東々末良波 安幾
久
布止无、己登之者可利処
春乃々曾美者
布川支者加利耳者支乃佐支
美太礼多留以部仁万可利天
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本可美連波 秋者支乃花 左起
爾気利、奈止我也止乃 志多波乃三
古喜
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