檜扇  平安貴族の必需品      戻る 源氏物語絵巻 橋姫へ 
 ひあふぎ  
 檜扇(衵扇)

おうぎ。扇子。平安時代には男女の礼装に用い、檜の薄板の短冊を糸で綴じて作った。中には彩色絵や彩色模様の入ったものなどもあった。綴じ糸は白い絹糸が通常。公卿が衣冠や直衣を着けた時、笏に代わるものとして使用された。又後には貴婦人方や宮廷の女房が威儀に用いる衵扇(華麗で金銀泥を配した吉祥紋様を極彩色として、親骨に飾り紐を通した。)も檜扇と言った。

檜扇(無紋)  

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木扇 平安時代貴族御用達扇 『檜扇』  






















36.4cmx40cm
平安時代に公卿や貴族の間で持て囃されていた檜扇(無紋)。両脇の親骨に飾り紐が通してある。



笏;束帯着用の際、唐制の手版に倣って右手に持って威儀を整えた板片。元々は裏に紙片を貼り、備忘の為の君命や儀式次第などを書き記した。今日では衣冠・狩衣・浄衣などにも用いる。律令制では、五位以上は牙笏(主に象牙製)と規定されていたが、延喜式では白木が許容され、以後礼服以外は全て一位(イチイ)・柊(ヒイラギ)・櫻(サクラ)・榊(サカキ)・杉(スギ)などの木製となった。長さ1尺3寸〜1尺5寸、上幅2寸2分〜2寸3分で下幅1寸5分程度、厚さ2〜3分の板。天皇の物は縁が方形で臣下の物は丸みを帯びていた。「シャク」と呼ぶのは「笏(コツ)」の字音が「骨(コツ)」に通じるのを忌み嫌って、長さがほぼ1尺であったことからと云われている。


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ひあふぎ
檜扇(無紋)
ひあふぎ
檜扇(彩色模様)
 
ひあふぎ
檜扇(彩色絵)
 
 



拡大図 

参考資料 平安時代貴族御用達扇 『衵扇(あこめおうぎ)』   檜扇
(彩色模様)
錦秋紋様図


参考資料 平安時代貴族御用達扇 『檜扇』   
檜扇
(彩色絵)