楮紙製 装飾料紙 『小丸獅子唐草』 全懐紙(縦1尺2寸×横1尺6寸5分)
楮紙製 ウスイ具引 3色特殊全体ぼかし 新紗ゴールド打『小丸獅子唐草』 金銀中小切箔ノゲ金砂子振
金銀中小切箔砂子を散した装飾料紙で、全体に三色のぼかしを行い、ぼかし状に淡金色系の唐草ゴールド打ちを施しております。金銀切箔の上にも墨が乗るように加工を施しておりますが、極稀に膠中の油分により乗りにくい場合も御座います。予め吸い込み止めをしてある紙に、ウスイ具を引いておりますので下敷無しで書がかけます(パルプと楮及び楮古紙を混合した手漉き楮紙になります)。楮紙に料紙加工を行った物で、通常は染紙よりもやや筆の抵抗感があり、極微妙なざらつきも感じられます。
小丸獅子唐草は丸獅子唐草の丸紋獅子が小さくなったものです。獅子とはライオンの事で、古来日本では猪や鹿などの食用獣をシシと呼んできたので区別の為、唐獅子とも呼んでいました。獅子は王や仏の間では守護動物として崇められ、日本に伝えられた獅子の図案は栄華繁栄の象徴として、平安の世では大いに珍重され料紙の図柄として多く残されております。
赤紫+藤色+ベージュ色
赤紫色系 写真をクリックすると別色が御覧に為れます。 |
地を淡色(ベージュ色)で具引染したものに、全体に13〜15ヶ所のぼかし(3色)を施しております。更に、ぼかしに絡むようなあたりから全体ぼかし風に金銀中小の切箔ノゲ砂子を鏤めて、五か所に唐草柄をぼかし風にして淡いゴールドの柄が入れてあります。 全懐紙の中には淡い地色とぼかしA色、ぼかしB色そしてA+Bの混合色が存在しております。 |
全懐紙 三色特殊全体ぼかし料紙
淡色の具引染地に三色ぼかしで色の変化と、はかなく消えてゆく柄を表現したタイプの料紙になります。鏤めた星屑の華やぎを醸し出そうとしたものです。
なかにはボカシが淡い色に写っているものも御座いますが、実物は手にして頂くと色の違いが分かるようにはぼかしてあります。
写真をクリックすると部分拡大が御覧に為れます。(UPしました)