写真をクリックすると拡大画面になります 昭和初期模本
薄茶・花襷具引剥奪唐紙料紙半葉分
花襷(はなだすき) | 本阿弥切断簡 (古今和歌集巻第十七 雑歌上) 解説及び 使用字母へ 清書用 薄茶『花襷』 |
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歌番号は元永本古今和歌集での通し番号(歌の一部が異なっている場合も同じ番号で記載) ( )内の歌番号は小松茂美氏監修「本阿弥切古今集」(二玄社発行)の通し番号(類推含む) 解釈(現代語訳)へ
しらゆきの やえふりしける かえる山、かへるがへる〇 おいにけるかな 元永古今和歌集・公任本古今集(902) しらゆきの 八重ふりしける かえる山、かへるがへるも おいにけるかな 911 おいぬとも などか我みを せめぎけん、おいずは今日に あはましものか 元永古今和歌集・公任本古今集(903) おいぬとて などてわが身を せめぎけむ、おいずは今日に あはましものか 912 ちはやぶる うぢのはしもり なれをしぞ、あはれとおもふ としのへぬれば 元永古今和歌集 千はやぶる 宇治の橋守 なれをしぞ、悲とは思 年の経れば 公任本古今集(529) ちはやぶる うぢのはしひめ なれをしぞ、かなしとはおもふ 年のへぬれば |
解説右側は 使用字母 左側のひらがな中漢字の意味の通じるものは漢字で表記 ○部分は「も」の書き忘れか □は判読不能文字 「だしいらず」は 「だいしらず」の誤書写か 公任本古今集; 伝藤原公任筆古今和歌集 水色文字は他本との異なる箇所 |
現代語訳 解釈 解説及び使用字母へ
ありわらのむねやな 在原棟梁;平安前期の歌人で在原業平の子供。古今和歌集に4首、後撰和歌集に2首、続後拾遺和歌集1首が有る。 ふじわらのとしゆき 藤原敏行;平安初期の歌人で、三十六歌仙の一人。三十人撰にも登場するが知られている歌は全て合わせても28首と少ない。詳細は不詳であるが、古今集中には敏行朝臣と出ていることから、おそらく四位であったろうと推察される。生没年不詳。 はしひめ 橋姫;宇治の橋姫。嵯峨天皇の時代に、嫉妬の為に宇治川に身を沈めて鬼となり、京の都中の男女を食い殺したと云い伝わる女。 又、橋を守ると云う女神で、京都府宇治市宇治橋にある橋姫神社の女神とされ、男神との恋愛説話がある。 ページ |