写真をクリックすると拡大画面になります 昭和初期模本
青グレー・瓜唐草具引剥奪唐紙料紙一葉分
巻子本本阿弥切 (古今和歌集巻第十四 恋歌四) 第二紙 解説及び 使用字母へ 清書用 青灰 |
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具剥奪唐紙『瓜唐草(相生唐草)』(元は具引唐紙が経年使用により部分剥落したもので、具引剥奪唐紙ともいう。) 歌番号は元永本古今和歌集での通し番号(歌の一部が異なっている場合も同じ番号で記載) ( )内の歌番号は小松茂美氏監修「本阿弥切古今集」(二玄社発行)の通し番号(類推) かな 使用字母 解釈(現代語訳)へ
伊勢の海女の あさなゆふなに 潜くては、みるめに人を あくよしもがな 元永古今和歌集 伊勢の海女の あさなゆふなに かづくてふ、みるめに人を あくよしもがな 公任本古今和歌集(683) 伊勢の海女の あさなゆふなに かづくてふ、みるめに人を あくよしもがな 参考;万葉集(巻11) もひ 伊勢の海女の 朝な夕なに かづくとふ、あはびの貝の 片思にして |
解説右側は 使用字母 左側のひらがな中漢字の意味の通じるものは漢字で表記 かづ 潜く; 水に潜って貝や海藻などを取る動作 688と689とは順序が元永古今本とは異なる 690*は元永古今本には無い歌 伝藤原公任筆古今集には記載あり ○部分「の」の脱字か □の字母は「乃」と思われるが ページ ![]() |
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「爾」は「尓」とすることも。 「介」は「个」とすることも。 「禮」は「礼」とすることも。 「與」は「与」とすることも。 現代語訳 解釈 解説及び使用字母へ |
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「夢にだに見るとは見えじ朝な朝な、我面影に恥づる身なれば」(公任本古今和歌集) 夢にさへ見るとは思わなかった朝毎に、自分自身の容姿に恥ずかしく思う身なので。 (あの人のことを夢にまで見るとは思わなかったですよ、毎朝毎朝自分自身の顔立ちを恥ずかしく思う私で有りますもの。)との意を詠んだ歌。 きのとものり 紀友則;平安時代前期の歌人で、三十六歌仙の一人。宇多・醍醐両天皇に仕え、従兄弟の紀貫之らと共に古今和歌集撰者の一人であるが、集の完成を見ずに亡くなる。格調高い流麗な歌風で、古今集をはじめ勅撰集に64首入集。家集に友則集が有る。生年845年頃~没年905年。 690*;元永古今和歌集には載っていない歌。公任本古今和歌集には掲載(歌684) きよはらのふかやぶ 清原深養父;平安中期の歌人で、中古三十六歌仙の一人。清原房則の子で、清原元輔の祖父に当たり、清少納言の曾祖父でもある。官位は内蔵大允、従五位下。家集に深養父集がある。生没年未詳。 おおしこうちのみつね 凡河内躬恒;平安前期の歌人で、三十六歌仙の一人。宇多・醍醐両天皇に仕え、紀貫之・壬生忠岑・紀友則らと共に古今和歌集撰者の一人。家集に躬恒集があり、古今集以下の勅撰集にも194首入集している。生没年未詳。 あすかがわ あ す か し き 飛鳥川;現在の奈良県高市郡南部の高取山に源を発し、明日香地方を貫流して磯城郡内で大和川に合流する川。奈良の昔から淵瀬の定まらないことで知られ世の無常に喩えて多くの歌に詠まれた。 ページ ![]() |