寸松庵(寸松庵色紙・古今和歌集抄本) 巻五・秋上
具引唐紙『花襷紋』(薄渋黄土色)「秋の夜は」 田中親美氏作模写本
こちらの寸松庵色紙は明治末期の初版複製本では間に合わず、大正初期に増版されたもの。
上段6行目「むし」を「つゆ」と間違えて見せ消ちを行ったため、一行余分になり下段二行に散らしたものか。本来「つゆ」の部分に正しく「むし」が来ていれば、最後7行目で「のわぶれば」の五文字が上手くここに収まって綺麗な散らしになっていたのではと思われるが、さて皆さんは如何思われるだろうか。
かな 水色文字は使用時母