道済集 (6寸7分5厘×1尺2分)            戻る 道済集 一覧へ 
   木村氏旧蔵断簡 具引唐紙(清書用14枚目)
こちらは昭和初期の複製本となります。原本は小紋の緞子表紙で、見返しには金銀切箔を散した装飾料紙が使われております。右項は砂色地に白雲母で丸獅子唐草が施されています。左項は薄いベージュ色地で此方も同じ白雲母の丸獅子唐草になります。
右項は現在は東京国立博物館蔵となっております。

ベージュ色複製本裏表紙見返し)     砂色すないろ) 丸獅子唐草   
粘葉本 『道済集』 左側、ベージュ色(丸獅子唐草) 右側、砂色 拡大へ 

右項;丸獅子唐草
具引唐紙(白雲母)


左項;丸獅子唐草
具引唐紙(白雲母)






本文解説
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20.4cmx30.9cm 
光を当てて唐紙を強調しております。実際の見え具合は周りの薄く灰茶に見えている程度と為ります。   
      かな                  使用字母

  あるやうありて、しのびはべ

  りし女に

 こころをば こころづ

     よくと しのぶれど、

  こころならずも

     恋らるるかな



 

  安類也宇阿利弖、志乃比者部

  梨之女爾

 古々路遠盤 己々呂徒

     與久登 志能不礼止、

 古々路奈良須毛

      戀良流々可奈



 

 有る様在りて、偲び侍りし女に
心をば心強くと忍ぶれど、心ならずも恋らるるかな

 



有る様;ありさま。様子。
ありのまま。本当のこと。










拡大図 唐紙(丸獅子唐草)
粘葉本 『道済集』 左側、ベージュ色(丸獅子唐草) 右側、砂色 拡大