大字朗詠集切(大字和漢朗詠集切)和漢朗詠集 巻上 雪  戻る 大字朗詠集切 一覧へ
    本鳥の子紙(薄茶色)5寸5分×8寸2分
字粒が他の和漢朗詠集の物よりも大きく書かれており、字間・行間も大らかである。表面は高野切同様の加工で染の雲母振りだが、振ってある量はかなり多い。
料紙は雲母振りの染紙。


薄茶色(素色)

『大字朗詠』 大字和漢朗詠集切 断簡 
20.0cmx25.2cm
写真の状態があまりよくありませんがご了承ください。



         漢詩・かな                                
水色文字は使用時母

382
  みよしのの やまのしらゆき つも

  るらし、ふるさとさむく なり

  まさるなり 
是則


383

  ゆきふれば きごとにはなぞ

  さきにける、いづれをむめと

  わきてをらまし 
友則


   


 美與之乃々 也末乃之良由幾 川毛

 流良之、婦留左止散武久 奈利

 末左留奈利
 是則



 由支不禮盤 支己東仁者奈曾

 左支爾計留、以川連遠無女止

 和幾天遠良末之 友則






御吉野の山の白雪積るらし、故郷寒くなり勝るなり (坂上是則)

雪降れば木毎に花ぞ咲きにける、何れを梅と別きて折らまし
                                (紀友則)



漢字の意味の通じるものは漢字で表記
一行は一行に、繰返しは仮名で表記

 み よ し の
御吉野;奈良県南部吉野川流域一帯の呼び名。大和の国の一郡で桜の名所。「御」は語調を整えるための美称。



 わ              ことさら
別きて;特に取り分けて。殊更に。




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