道済集 (6寸7分5厘×1尺2分)            戻る 道済集 一覧へ 
   前田家所蔵 具引唐紙(清書用10・11枚目)
こちらは昭和初期の複製本となります。原本は小紋の緞子表紙で、見返しには金銀切箔を散した装飾料紙が使われております。右項は緑青色地に黄雲母で丸獅子唐草が、左項には淡いベージュ色地に白雲母で同柄が施されています。右項までが、前田家所蔵の粘葉本部分になります。
左の項は関戸氏所蔵の裏面。

ベージュ色            丸獅子唐草   緑青色みどりあおいろ)   
粘葉本 『道済集』 左側、ベージュ色 右側、緑青色(丸獅子唐草) 拡大へ 

 道済集(道成集)

右項;丸獅子唐草
具引唐紙(黄雲母)


左項;丸獅子唐草
具引唐紙(白雲母)



本文解説
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20.4cmx30.9cm
 
少しの光しか当てておりませんので柄が見え難いと思われますが、左の項ベージュ色が白ギラ、右の項緑青色が黄ギラを使って柄出しをしてあります。   
      かな                  使用字母


    また


 いひいでて すこしの

     ほども なぐさ

          まで、

  よはにもまさる

     こころのこひかな



 


   末堂


 以悲伊天々 須己之乃

    保登母 奈久佐

         末天、

  與者仁毛末佐類

     己々呂乃己悲可那



 

 又、
言ひ出でて少しの程も慰まで、よはにも勝る心の恋かな
 
 よ は
夜半;夜中。夜更け。

余話;余談。こぼれ話。


 




拡大図 唐紙(丸獅子唐草;白雲母)                      唐紙(丸獅子唐草;黄雲母) 
丸獅子唐草 左側、ベージュ色(白雲母) 右側、緑青色(黄雲母) 拡大
光が弱くて判り辛いのですが、ベージュの側にも白雲母で丸獅子唐草の柄が施されております。