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(たぎつせの はやからぬをぞ うらみつる、)
みつともおとを きかむとおもへば
はらからのなくなりたるを恋て
152
おもかげを あひみぬかずに なすときは、
心のみこそ しづめられけれ
ながらのはしつくるをききて
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つのくにの ながらのはしも つくるなり、
いまはわがみを なににたとへむ
うたて人の物をいひけるに
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しるといへば まくらだにせで ねし物を、
きりならぬなの そらに立らん
ひとのつらくなるころ
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ひとしれず たえなましかは わびつつも、
なきなぞとだに いふべき物を
人の心かはりたるころゑになみの
こえたるをみてかきつく
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まつかけて たのめし人も なけれども、
(なみのこゆるは なをぞかなしき)
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太支川世能 者也可良奴遠楚 宇良美川類、
美川止无於止乎 支可武止於毛部者
者良可羅乃奈久那利多類遠戀天
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於毛可希遠 安比美奴可春仁 奈寸止支波、
心乃美己所 之川女良礼希禮
奈可良能者之徒久留遠支々天
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川乃久仁能 奈可羅乃者之毛 徒久類奈利、
以末波和可三遠 那二々堂止部武
宇太天人乃物乎以飛希類爾
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志流止以部者 末久良太爾世天 年之物乎、
幾利奈良奴那乃 所良仁立良无
比止能川良久奈流己呂
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飛止之禮春 多衣那末之可波 和比川々毛、
奈支那楚止太爾 以不部支物乎
人乃心可者利堂流己呂恵爾那三能
己衣多類遠美天可支徒久
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万徒可希天 太乃女之人毛 奈希礼止无、
(奈美乃己由類者 那乎所可奈之支)
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