伊勢集(石山切)  具引唐紙『丸獅子唐草』 (清書用臨書用紙)
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伊勢集第一紙料紙、具引唐紙『丸獅子唐草』の部分の清書用臨書用紙になります。丸獅子唐草は獅子唐草の蔓草の繋丸紋が二重丸線になったものです。獅子とはライオンの事で、古来日本では猪や鹿などの食用獣をシシと呼んできたので区別の為、唐獅子とも呼んでいました。獅子は王や仏の間では守護動物として崇められ、日本に伝えられた獅子の図案は栄華・繁栄の象徴として、平安の世では大いに珍重され料紙の図柄として多く残されております。
伊勢集そのものには裏面にも歌が書かれておりますが、表面のみの加工ですので表面のみの使用と御承知おきください。裏面にも墨入れをすることは可能ですが、裏面を使用するには力量が必要となります。裏面の歌の臨書をご希望の場合には同じ柄をご用意ください。


伊勢集 具引唐紙 『丸獅子唐草』 伊勢集 『具引唐紙』 書拡大へ
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   伊勢集
   第一紙書
 具引唐紙 丸獅子唐草 花鳥折枝金銀袷型打 (半懐紙)
一部分に光が当たっております。グレーの部分でも光が当たれば柄が輝いて見えます。
光が当たっていなければグレーに見える部分も本来の胡粉の白い状態となります。
   伊勢集 書


 伊勢集 具引唐紙 『丸獅子唐草』拡大  具引唐紙
『丸獅子唐草』

花鳥折枝金銀袷型打(松枝・紅葉・蓬・千鳥・蝶々など)
 二重丸に獅子紋部分 具引唐紙 花鳥折枝金銀袷型打  
二重丸の獅子紋を包み込む様に唐草を描いてあるので、丸獅子唐草と言われております。光の当たり具合で柄の見え方が変化します。
 伊勢集 書


伊勢集 具引唐紙 『丸獅子唐草』拡大 
 具引唐紙
『丸獅子唐草』

花鳥折枝金銀袷型打(紅葉・草藤・千鳥・蝶々など)
 二重丸に獅子紋部分 光の反射の少ない様子
金銀袷型打も光を失い鈍い色合いです。
 


伊勢集 書手本

伊勢集 『具引唐紙』(丸獅子唐草)















 解説及び使用字母











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 伊勢集 書 縦6寸7分、横1尺5分5厘  第一紙        田中親美氏模本

歌番号は伊勢集での通し番号    
                      青色文字は使用字母             解釈(現代語訳)

実物には右項白紙の裏右上に「いせ」の貼紙在り





 かんぴょう     おほむとき
 寛平みかどの御時、大宮す所と

 きこえける御つぼねに、やまとにお

 やある人さぶらひけり。おやいとか

 なしくしてなべてのをとこは

 あはせじとおもひてさぶらはせ

 けるに、宮すところの御せうといと

 ねむごろにいひわたりたまふを、い

 かがありけむ。おやいかがいはむと

(おもへとさるべきすくせにこそあらめ)



     (以世)





 寛平美可止能御時大宮春所止

 支己衣計留御川本年爾也万止仁於

 也安類人左不良比希利於也以止可

 奈之久志天奈部天能乎止己者

 安者世之止於毛比天左不良者勢

 希類爾宮春止己呂能御世宇止以登

 年武己呂爾以比和太利太万婦遠以

 可々安利希武於也以可々以者武登

 (於毛部止左類部支春久世仁己所安良女)


「礼」は「禮」とすることも。
「與」は「与」とすることも。
「爾」は「尓」とすることも。
( )は次項にあり

               現代語訳                                解釈            解説及び使用字母








   寛平帝の御代(時代)に大御息所と

   云われていた御局(奥女中)に、大和の国に

   両親の暮らしている人が仕えて居られた。

   両親はたいそう悲しまれて

   大抵の男は

   逢わせまいとお考えになられてお仕えさせていたのに、

   御息所のお兄様とたいそう

   仲睦まじく恋文などを送り続けていらっしゃるのを、

   どうかとも思われた。

   両親に一体如何言おうかと

   (考えておきなさいよと、きっとそうなるべき宿命であったのだろうと

   (いう事にして)。)










 おおみやすどころ
大御息所;先帝の御息所、或いは天皇の母を指す場合もある。

みやすどころ                 ぎょしん はべら  にょうご ・ こうい
御息所;元の意味は天皇の御休息所。天皇の御寝に侍した女御・更衣その他の女官のことを云う。

 せうと
兄人;女性から男性の兄弟を呼ぶ呼び名。兄にも弟にも言う。
 せ う         たゆう
少輔;律令制での大輔に次ぐ八省の次官。


すくせ
宿世;前世からの因縁。宿命。





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