貫之集（下）第五紙臨書用紙　破り継　『左に煉瓦、右紫』

　　　　三十六人集・断簡　石山切
貫之集（下）破り継『左に煉瓦、右紫』（清書用臨書用紙）　　　

破り継・切継　花鳥折枝金銀袷型打　（第五紙用半懐紙）
中央に薄茶を挟んで、左右両側に異色の染紙が継口の様子を変えて配してあります。臨書用紙の他、通常の装飾料紙としてもご使用頂けます。

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破り継・切継　『左に煉瓦(渋朱)、右紫（茄子紫紺）』　花鳥折枝金銀袷型打　（半懐紙）中央に薄茶を挟んで、左右両側に異色の染紙が継口の様子を変えて配してあります。	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
装飾料紙　右上側破り継部分	装飾料紙右上側破り継部分この部分の書手本へ
右上側破り継部分　花鳥折枝金銀袷型打　　台紙は薄茶色で、具引染紙に金銀の小切箔が万遍に鏤められており、その煌きに負けない濃い茶紫が破り継ﾋﾟｰｽとして使用されております。	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
装飾料紙　右下側破り継部分	装飾料紙右下側破り継部分この部分の書手本へ
右下側破り継部分　花鳥折枝金銀袷型打　　台紙は薄茶色で、具引染紙に金銀の小切箔が万遍に鏤められており、その煌きに負けない濃い茶紫が破り継ﾋﾟｰｽとして使用されております。	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
装飾料紙　左上側切継部分	装飾料紙左上側切継部分この部分の書手本へ
左上側切継部分　花鳥折枝金銀袷型打　台紙・継紙共に金銀箔を散らした染紙です。こちらは鋭く画面を斜めに切り取っております。渋朱の料紙が上で、薄茶色の料紙が下側に貼り付けてあります。（参考；切継『丁字・右に渋朱』）	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
装飾料紙　左下側切継部分	装飾料紙左下側切継部分この部分の書手本へ
左下側切継部分　花鳥折枝金銀袷型打　台紙・継紙共に金銀箔を散らした染紙です。こちらは鋭く画面を斜めに切り取っております。渋朱の料紙が上で、薄茶色の料紙が下側に貼り付けてあります。（参考；切継『丁字・右に渋朱』）	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
書手本　右上側破り継部分	書手本　右上側破り継部分臨書用紙　右上側部分へ
右上側破り継部分　花鳥折枝金銀袷型打　　台紙は薄茶色で、具引染紙に金銀の小切箔が万遍に鏤められており、その煌きに負けない濃い茶紫が破り継ﾋﾟｰｽとして使用されております。	装飾料紙書手本　6寸7分×1尺5分
書手本　右下側破り継部分	書手本　右下側破り継部分臨書用紙　右下側部分へ
右下側破り継部分　花鳥折枝金銀袷型打　　台紙は薄茶色で、具引染紙に金銀の小切箔が万遍に鏤められており、その煌きに負けない濃い茶紫が破り継ﾋﾟｰｽとして使用されております。	装飾料紙書手本　6寸7分×1尺5分
書手本　左上側切継部分	書手本　左上側切継部分臨書用紙　左上側部分へ
左上側切継部分　花鳥折枝金銀袷型打　台紙・継紙共に金銀箔を散らした染紙です。こちらは鋭く画面を斜めに切り取っております。渋朱の料紙が上で、薄茶色の料紙が下側に貼り付けてあります。（参考；切継『丁字・右に渋朱』）	装飾料紙書手本　6寸7分×1尺5分
書手本　左上側切継部分	書手本　左下側切継部分臨書用紙　左下側部分へ
左下側切継部分　花鳥折枝金銀袷型打　台紙・継紙共に金銀箔を散らした染紙です。こちらは鋭く画面を斜めに切り取っております。渋朱の料紙が上で、薄茶色の料紙が下側に貼り付けてあります。（参考；切継『丁字・右に渋朱』）	装飾料紙書手本　6寸7分×1尺5分

第五紙　書手本

貫之集（下）石山切・第五紙　破り継　『左に煉瓦、右紫』　書手本　（戻るページトップへ）

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貫之集（下）　書　第五紙　項を捲ると裏側にも書が書かれております。
　縦6寸7分、横1尺5分5厘

歌番号は貫之集での通し番号　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　青色文字は使用字母　　　　　　　解説・現代語訳へ

４１９
　　　　　　なきてしがらむ　　　　　　我もけ
　さをしかの　　　　　　　おける白露　
　　　　　　秋はぎに　　　　　　　　　ぬべし

４２０
　あきはぎをみつつ今日こそ
　ながめつれ、した葉は恋のつまに
　　　　　　　　　　　　　　　　ざりける

４２１
　身をせばみそでよりもふるなみだ庭
　ものおもひもなき人もぬれけり

４２２きみこふ
　君恋るなみだは秋にかよへばや
　そらもたもともともにしぐるる

４２３
　野辺みればおふるすすきの
　秋わかみ、またもほにいでぬ
　恋もするかな

４２４
　人の身に秋やたつらむ事の葉の
　うすくこくなりうつろひにけり

４２５
　　　　　　　秋はわがこころのつまに
　　　　　　　　　あらねども、ものおもは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しき
　　　　　　　　　　　　　　　ころにもある
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かな
４２６
　をしからで　
　　かなしきものは

　　　　身なりけり
　人のこころのゆくえ
　　　　　　　　　　しらねば

４１９
　　　　　　　　奈支天之可良武　　　　　　　我母个
　左越之可能　　　　　　　　　　於个類白露
　　　　　　　　秋者幾耳　　　　　　　　　　　　奴部志

４２０
　安支者幾乎美徒々今日己所
　奈可女川礼、之多葉々恋能川万耳
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　左利个類

４２１
　身越世者美曾天与利毛婦類奈美多庭
　毛能於毛飛毛那支人毛奴礼个利

４２２
　君恋類奈美多波爾可与部者也
　曾良毛>多母止无止母耳志久留々

４２３
　野辺美礼盤於婦類寸々幾能
　秋和可美万多毛本耳以弖奴
　恋毛数留可那

４２４
　人能>身耳秋也多徒良无> 事能葉乃
　宇寸久己久奈利宇川路比二个利

４２５
　　　　　　　　　秋八和可己々呂能川万仁
　　　　　　　　　　　安良祢止无、毛能於毛者
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　之幾
　　　　　　　　　　　　　　　　　　己路二毛安留
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　可那
４２６
　越之可良天　
　　　可奈之幾毛能八

　　　　　　身奈利个利
　人能己々呂能遊久部
　　　　　　　　　　　　　之良祢盤

　「爾」は「尓」とすることも。
　「礼」は「禮」とすることも。
　「與」は「与」とすることも。
　「个」は「介」とすることも。
　「弖」は「天」とすることも。

　　　　　　　　　　　　　　　現代語訳　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　解説　　　　　　　　　　　　　　　解説・使用字母へ

419
「さ牡鹿の鳴きて柵む秋萩に置ける白露我もけぬべし」
雄鹿が鳴きながら絡ませている秋萩に、置かれた白露の様にきっと私も消えてしまうだろう。

420
「秋萩を見つつ今日こそ詠めつれ下葉は恋のつまにざりける」
秋萩を眺めながら今日こそは吟じるとしよう、下葉でさへも恋の端くれであったのだなあ。

421
「身を狭み袖よりも降る涙には物思ひもなき人も濡れけり」
体がしゃがんでいるので袖からも滴り落ちる涙には、思い悩むことさへ無い人までも濡れていたなあ。

422
「君恋る涙は秋に通へばや空も袂も共に時雨るる」
君を恋しく思う涙が秋に行き届いたならば、空も袂も共に時雨れてくれるのだろうか。

423
「野辺見れば生ふる芒の秋わかみ又も穂に出でぬ恋もするかな」
野辺を見れば生えている芒の秋は我が身の様だ、再び恋心が外に現われたようだ夢中の恋をすることよ。

424
「人の身に秋や立つらむ言の葉の薄く濃くなり移ろひにけり」
人の身にも秋は来るのだろうか、和歌の墨跡も薄くなったり濃くなったりして様変わりしていたことよ。

425
「秋は我が心のつまには有らねども物思はしき頃にも有るかな」
秋は私の心の妻では無いけれども、物思いの多い季節ではあるのかなあ。

426
「惜しからで悲しきものは身なりけり人の心の行方知らねば」
惜しいとは思わないが悲しいものは身体であったなあ、人の心の行方さへ知ることも叶わないので。

419
（雄鹿が鳴きながら絡ませ蹴散らせている秋萩に置かれた白露が、飛散って無くなる様にきっと私の恋も儚く消えてしまうことだろう。）との意。
しがら
柵む；絡みつける。絡ませる。関りを持つ。
け　　　　　　　　　　　　　　　　　　く　　　　　　　け
消ぬ；消えてしまう。下二段動詞「消」の連用形「消」に完了の助動詞「ぬ」の終止形。

420
（秋萩を眺めながら今日こそは詠じるとしよう、ひっそりと陰に隠れている様でも恋の思いは外に現れるものだったのだなあ。）との意。

つれ；…てしまう。…てしまった。完了の助動詞「つ」の係助詞「こそ」を受けての已然形「つれ」。動作・作用が実現し完了した意を表す。文脈により過去形も現在形もある。
なが
詠む；詩歌を節をつけて口ずさむ。吟じる。
にざりける；…なのだなあ。…だったのだなあ。断定の助動詞「なり」の連用形「に」に係助詞「ぞ」とラ変補助動詞「あり」の連用形「あり」の付いた「ぞあり」の約音「ざり」更に過去の助動詞「けり」の内含される係助詞を受けての連体形「ける」。

421
（体が小さく丸まっているので袖からさへも滴り落ちる程の涙には、思い悩む事が無い人までも貰い涙で濡れていたのだなあ。）との意。

…を…み；…が…(な)ので。体言に格助詞「を」が付いて、用言に接尾語「み」の付いた形で前の体言の原因・理由を説明する意を表す。

422
（君を恋しく思う涙が秋の空へと相通じたならば、空は時雨れて私の袖は涙に濡れて共に悲しみを分かち合ってくれるのだろうか。）との意。して欲しいとの気持ちが込められている

ばや；…欲しいものだ。…してくれるだろうか。接続助詞「ば」に係助詞「や」の一語化したもの。自分の身に起こって欲しい希望の意を表す。

423
（野原の辺りに目を遣ると一面に生えている秋の芒はまるで若返った我が身を表している様だ、再び恋心が表に出てしまいましたよ、夢中の恋でもしようかなあ）との意。

わかみ；「我が身」と「若み（若いこと。形容詞の語幹に接尾語「み」）」との掛詞。

424
（人の身に飽きはやって来るが、自然と同様の秋は遣って来るのだろうか。そう云えば和歌の文字も草木の葉が黄色くなったり赤くなったりする様に、薄くなったり濃くなったりして様変わりしていたことだなあ。）との意。

にけり；…ていたことよ。…てしまったことだ。完了の助動詞「ぬ」の連用形「に」に過去の助動詞「けり」。何かに気付いたことや詠嘆を表す。

425
（秋は私と共にある心の伴侶と云う訳では無いけれども、物思いに更けることの多い=心配事の尽きない季節ではあるかなあ。）との意。

物思はしき；物思いの多い様の。心配事の尽きない。形容詞「物思はし」の連体形。

426
（惜しいとは思わ無いが悲しいとは思うものは私の体であったなあ、亡くなって終えば体は置いてけぼりで、魂が何処へ行き着くのかも知る事さへ出来ないのだから。）との意。

ねば；…ないので。…ないのだから。打消しの助動詞「ず」の已然形「ね」に接続助詞「ば」で、原因・理由を表す順接の確定条件となる。

　さ　を　しか　
小牡鹿；雄鹿。「さ」は接頭語。秋に牝を呼ぶ声は、古来より詩歌に多く詠まれている。晩秋の交尾期になると雄鹿は盛んに鳴いて、雌鹿の取り合いで他の雄に挑戦し、雌の気を惹こうとする。近くではしわがれた唸り声に聞こえるが、遠くで聞くと、哀れを催す寂しい声に聞こえてくる。鹿と萩は共に登場することの多い秋の風物詩で、殊に萩は「鹿の妻」とも称されていた。

あきはぎ
秋萩；花の咲いている秋の萩。マメ科のハギ属の小低木の総称で、高さ約1.5メートル程に達し、叢生する。エニシダの様に枝を垂れるものもある。葉はマメ科に多く見られる複葉で、夏から秋に紅紫色又は白色の蝶型花を多数総状に付け、マメ科特有の莢をを結ぶ。秋の七草の一つで、観賞用として庭にも植えられ種類が多い。通常はヤマハギ・ミヤギノハギを指す。古来秋を代表する草花として和歌に数多く詠まれ、万葉植物の代表格でもあり、草冠に秋の字を充てて「萩」と読ませた。

まんようしょくぶつ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　かもちまさずみ　　　まんようしょくぶつこぎ
万葉植物；万葉集の中に詠まれている植物で、土佐の藩校教授館師範であった鹿持雅澄の『万葉集古義』によれば157種類がある。ハギ・ウメ・タチバナ・オバナ（ススキ）・サクラ・カタカゴ（カタクリ）・ユリ・クズ・ナデシコ・オミナエシ・フジバカマ・アサガオ（キキョウ）・セリなど野草が殆どだが、庭に植えられたり食用・薬用など当時幅広く用いられた植物もある。奈良県奈良市、東京都国分寺市、静岡県御殿場市などに、当時の歌にある植物を集めて栽培した万葉植物園がある。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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破り継・切継　『左に煉瓦(渋朱)、右紫（茄子紫紺）』　花鳥折枝金銀袷型打　（半懐紙）中央に薄茶を挟んで、左右両側に異色の染紙が継口の様子を変えて配してあります。	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
装飾料紙　右上側破り継部分	装飾料紙右上側破り継部分この部分の書手本へ
右上側破り継部分　花鳥折枝金銀袷型打　　台紙は薄茶色で、具引染紙に金銀の小切箔が万遍に鏤められており、その煌きに負けない濃い茶紫が破り継ﾋﾟｰｽとして使用されております。	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
装飾料紙　右下側破り継部分	装飾料紙右下側破り継部分この部分の書手本へ
右下側破り継部分　花鳥折枝金銀袷型打　　台紙は薄茶色で、具引染紙に金銀の小切箔が万遍に鏤められており、その煌きに負けない濃い茶紫が破り継ﾋﾟｰｽとして使用されております。	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
装飾料紙　左上側切継部分	装飾料紙左上側切継部分この部分の書手本へ
左上側切継部分　花鳥折枝金銀袷型打　台紙・継紙共に金銀箔を散らした染紙です。こちらは鋭く画面を斜めに切り取っております。渋朱の料紙が上で、薄茶色の料紙が下側に貼り付けてあります。（参考；切継『丁字・右に渋朱』）	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
装飾料紙　左下側切継部分	装飾料紙左下側切継部分この部分の書手本へ
左下側切継部分　花鳥折枝金銀袷型打　台紙・継紙共に金銀箔を散らした染紙です。こちらは鋭く画面を斜めに切り取っております。渋朱の料紙が上で、薄茶色の料紙が下側に貼り付けてあります。（参考；切継『丁字・右に渋朱』）	装飾料紙臨書用紙　半懐紙
書手本　右上側破り継部分	書手本　右上側破り継部分臨書用紙　右上側部分へ
右上側破り継部分　花鳥折枝金銀袷型打　　台紙は薄茶色で、具引染紙に金銀の小切箔が万遍に鏤められており、その煌きに負けない濃い茶紫が破り継ﾋﾟｰｽとして使用されております。	装飾料紙書手本　6寸7分×1尺5分
書手本　右下側破り継部分	書手本　右下側破り継部分臨書用紙　右下側部分へ
右下側破り継部分　花鳥折枝金銀袷型打　　台紙は薄茶色で、具引染紙に金銀の小切箔が万遍に鏤められており、その煌きに負けない濃い茶紫が破り継ﾋﾟｰｽとして使用されております。	装飾料紙書手本　6寸7分×1尺5分
書手本　左上側切継部分	書手本　左上側切継部分臨書用紙　左上側部分へ
左上側切継部分　花鳥折枝金銀袷型打　台紙・継紙共に金銀箔を散らした染紙です。こちらは鋭く画面を斜めに切り取っております。渋朱の料紙が上で、薄茶色の料紙が下側に貼り付けてあります。（参考；切継『丁字・右に渋朱』）	装飾料紙書手本　6寸7分×1尺5分
書手本　左上側切継部分	書手本　左下側切継部分臨書用紙　左下側部分へ
左下側切継部分　花鳥折枝金銀袷型打　台紙・継紙共に金銀箔を散らした染紙です。こちらは鋭く画面を斜めに切り取っております。渋朱の料紙が上で、薄茶色の料紙が下側に貼り付けてあります。（参考；切継『丁字・右に渋朱』）	装飾料紙書手本　6寸7分×1尺5分