三十六人集 貫之集 上 染紙濃紫・金銀小切箔 清書用臨書用紙(半懐紙) 戻る 『三十六人集』 粘葉本 一覧へ

濃紫色 全面金銀小切箔振 花鳥折枝燻し銀型打花鳥折枝燻し銀型打部分拡大


三十六人集 染紙 『濃紫・全面小切箔』 (貫之集 上)  三十六人集 染紙 『濃紫・全面小切箔』 (貫之集 上)
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 濃紫色 金銀小切箔砂子振り 花鳥折枝燻し銀型打
 



三十六人集 染紙 『濃紫・全面小切箔』 (貫之集 上)   
 濃紫色 金銀小切箔砂子振り 花鳥折枝燻し銀型打部分拡大  



三十六人集 染紙 『茶紫・全面小切箔』 (貫之集 上) 
 茶紫色  書手本 第三十五紙 縦6寸7分、横1尺5分5厘

歌番号は中務集での通し番号                 青色文字は使用字母
 
258
 (むめの香の かぎりなければ 折)
 人の、てにもそでにも しみに
 けるかな


259
 とふ人も なきやどなれば とく
 るはるは、やへむくらにし さは
 らざりけり

260
 ゆきやどり しらくもだにも か
 よはすは、この山ざとは すみう
 からまし

261
 たまもかる 海人の行かひ さす
 さほの、ながくや人を うらみわ
 たらむ

262
 このやどの 人にもあはで 朝顔
 の、花をのみみて 吾やかへらむ

263
 うつろふを にほふと思て ときは
(なる、山には秋も こえずぞあり
 ける)


 

258
 (无女乃香能 可支利奈个礼者 折)
 人乃、弖爾毛曾弖二毛 志美爾
 个留可奈

259

 止不人毛 奈支也止奈連盤 止久
 類者留、波也部武久良二 之左八
 良左利个利

260
 由支也止利 之良久毛太爾毛 可
 與八寸者、己乃山左止波 寸三宇
 可良末之

261
 多末毛可留 海人乃行可比 左寸
 左本乃、奈可久也人遠 宇良美王
 多良无

262
 己乃也止乃 人二毛安波天 朝顔
 乃、花遠乃三々天 吾也可部良无

263
 宇川呂不遠 仁本不止思弖 止支波
 (奈留、山仁者秋毛 己盈須曾安利
 気留)


「與」は「与」とすることも。
「爾」は「尓」とすることも。
「礼」は「禮」とすることも。
「个」は「介」とすることも。
「弖」は「天」とすることも。

やえむぐら
八重葎;乱雑に生えている蔓草。繁茂している葎。又は、アカネ科の蔓性雑草(越年草)で茎は四角く小さなとげが逆向きに多数ついている。葉は8枚が輪生し夏には黄緑色の小さな花を開く。

 
住み憂し;住み辛い。住む難い。

うらみ  
浦曲;海辺の曲がって入り組んだ所。浦和。又、海岸を廻りながら進む事。又は「浦見」で海辺を眺める事。多くは「恨み」にかけて用いられた。

にほ
匂ふ;草木の色に染まる。又、赤などの鮮やかな色が美しく映える。「ほ」は「穂」の意で、外に現れること、また秀でる事で、はっきりと色づくのが原義となる。

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