法輪寺切(法輪寺切和漢朗詠集)巻下断簡 懐旧      戻る 法輪寺切  一覧へ

  羅紋状飛雲料紙 薄藍染紙雲母振 

料紙は鳥の子紙で、藍と紫に染めた繊維を飛雲として漉き込んだ薄藍の染紙に、砂子状の雲母を紙面全体に鏤めた装飾料紙である。然もこの飛雲、他に類を見ない特殊な加工が施してあり、一つ一つの飛雲が羅紋状に形成されていて非常に価値の高い資料としても貴重なもの。一枚につき三か所の飛雲が施してある。

 清書用・臨書用紙 『法輪寺切』 (和漢朗詠集)  清書用・臨書用紙 『法輪寺切』 (和漢朗詠集)   清書用・臨書用紙 『法輪寺切』 (和漢朗詠集)    『法輪寺切』 (法輪寺切和漢朗詠集) 巻下 懐旧 拡大へ
淡藍色  淡藍色   淡茶色・別注品 懐旧 



淡藍色(下側は経年変化による淡藍紙の褐変した物)
 『法輪寺切』 (法輪寺切和漢朗詠集) 巻下 懐旧
約27.3cmx4.2cm
写真の状態があまりよくありませんがご了承ください。



         漢詩・かな                                   水色文字は使用時母

745
 金谷酔花之地,花毎春匂而主不歸,南樓嘲

 月之人,月與秋期而身何去
 菅





 

745

 金谷に花に酔うし地、花春毎に匂うて主帰らず。

 
なんろう    あざけ            いづ    
 南樓に月を嘲つし人、月秋と期して身何ちにか去んじ。
                         
 
菅原文時








 金谷酔花之地、花毎春匂而主不歸南樓嘲

 月之人、月與
秋期而身何去 菅


かいきゅう
懐旧;昔あった事を懐かしく思い出すこと


なんろう
南楼;南に在る望楼。見物の爲の高殿。

あざけ
嘲つ;風月などに興じて吟ずる。興に乗じて勝手な口を利く。


いづち

何方;どちらかの方角。どっち。


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飛雲料紙代用可能一覧
(飛雲の位置は其々の料紙で多少の違いが有ります。気になる方は其々の料紙に合わせた特注品としてお造り出来ますが、割高にはなります。参考オリジナル料紙作成)
以下は代用可能な古筆の一覧ですが、飛雲は何れも通常の物です。

小島切      伝小野道風
深窓秘抄     伝宗尊親王
歌仙歌合     伝藤原行成
和歌体十種    伝藤原忠家
堤中納言集    伝紀貫之
名家歌集切    伝紀貫之
元暦校本万葉集  伝藤原行成・他
敦忠集切     伝藤原行成
伊豫切和漢朗詠集 伝藤原行成
紙撚切道済集   伝藤原佐理