法輪寺切 法輪寺切和漢朗詠集(断簡)
伝藤原行成筆とされている和漢朗詠集を書写した物で、元は上下二巻を完備した巻子本と思われるもの。高野切と同様に雲母を紙面一面に撒いた薄藍色の染紙の調度品としてつくられたもの。然も使われている料紙は当時としては大変珍しく、非常に手の込んだものとして他に類を見ない。
藍と紫に色分けされた繊維を飛雲風に漉き込んでいるのだが、当時良く利用されていた通常の飛雲ではなく、その飛雲を更に羅紋柄状に漉上げている。之がなかなか技を必要とする技法で、試みてはみたが非常に難しい。加えて薄藍色に染めているのも手の込んだ漉染めで、先ず素色を漉上げた後、更にその上に予め藍色に染めた繊維を薄く流し込んで漉上げた染紙を用いている。
現在残っている下巻の書跡は高野切古今集の第三種様式と同筆で、十一世紀半ば頃の作品と思われる。特に洗練された優美な和様漢字が用いられ、仮名は現在の平仮名に近い草仮名が多用された表現が特徴の和漢朗詠集で、現在では藤原公経筆が有力視されている。
清書用 法輪寺切 染紙雲母振 羅紋柄飛雲
本清書用は基本的には、薄藍色単色1枚の料紙でバラ構成(1枚は縦9寸7分×横1尺2寸)
料紙は本鳥一号紙で、薄藍色に高野切同様の雲母振り、藍と紫の羅紋柄の飛雲を3か所散らした装飾料紙です。(漉染めを行ったものでは御座いません。)実際には薄茶に見える実物もある為、希望者には薄茶色の染紙に同様の加工を施した物もございますのでお問合せ下さい。
清書用 本鳥一号紙 染淡色 雲母振 写真は残簡零墨の摸本(昭和初期)・断簡の一部を抜粋 下方の写真(書写のされていない料紙)がハクビ製の物 |
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染紙 (薄茶色;砂子振 ) |
染紙 (薄藍色;雲母振 ) |
染紙 (薄藍色;雲母振 ) |
染紙 (薄藍色;砂子振 ) |
染紙 (薄藍色;雲母振 ) |
染紙 (薄藍色;雲母振 ) |
染紙 (薄藍色;砂子振 ) |
染紙・清書用 (薄茶色;雲母振 ) 資料館価格 1枚 1,694円(税込) |
染紙・清書用 (薄藍色;雲母振 ) 資料館価格 1枚 1,694円(税込) |
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和漢朗詠集;藤原公任撰の詩歌集で上下二巻。白楽天、菅原文時らの漢詩文の佳句を588首選び、紀貫之、柿本人麻呂
らの和歌216首を添えたもの。春・夏・秋・冬・雑に分類し、朗詠用として大いに持てはやされた。
1,012年頃の成立と思われる。