和泉式部続集切(続集下巻)(6寸8分×4寸4分)
素色料紙(未晒しの楮色)が使われております。
当然滲み止め加工はしてあり、薄茶色は経年変化によるもの。
素色(しろいろ)
第十七紙(一葉) 素色(しろいろ) |
清書用 臨書用紙 白色(しろいろ) 25.0cmx36.4cm 宝唐草 解説及び使用字母へ 右半葉 20.6cmx13.3cm |
続集下巻 乙類 断簡15 歌40(1310) 歌41(1311)。 |
( )内の歌番号は、岩波文庫本和泉式部集による通し番号 |
かな 水色文字は使用時母 解釈(現代語訳)へ
てしといひたるに 1310 けさのほど きてみるとも ありなまし、しの ばれぬべき ほかげなりせば なでしこのかれたるにつけて、心かは りたるなど、うらむるをとこに 1311 いろみえで かひなきものは 花ならぬ、こころのう ちの まつにざりける |
天之止以悲太留爾 1310 个左乃本止 幾天美留止无 安利那末之、新乃 盤連奴部支 本可計奈利世者 奈天之己乃閑礼太留爾徒希弖、心可盤 利太留奈止、宇良武流遠登己仁 1311 以呂美盈弖 可比那支毛乃者 花奈良奴、己々呂乃宇 知乃 万川仁左利希類 |
歌番号は岩波文庫本和泉式部集による通し番号 | 2行目の「天」は或は「弖」ともとれる。 6行目の「弖」は或は古今和歌集中に出てくる「氐」か 「爾」は「尓」とすることもあり。 「个」は「介」とすることもあり。 「礼」は「禮」とすることもあり。 ページ ![]() |
現代語訳 解釈 解説及び使用字母へ |
1310 「今朝の程来てみるともありなまし、偲ばれぬべき火影なりせば」 昨日とは違った爽やかな今朝方は来てみる事もあるに違いないでしょうね、秘密にされるはずも無い照らし出されたお姿ですので。 撫子の枯れてしまったことについて、心変わり してしまったのかなどと、不満に思う殿方に 1311 「色見えで甲斐なき物は花ならぬ、心の内のまつにざりける」 色が見えないでふがいないものは花ではなくて、心の中にある松の木であったのだなあ。 |
1310 (昨日とは違った爽やかな今朝方は隠すことなくあの場所へ来てみる事も有りでしょうね、秘密にされるはずも無い照らし出されたお姿ですので。)との意。 ありなまし;きっとあるに違いないでしょう。「有り」に確述完了の助動詞「ぬ」の未然形「な」更に推量の助動詞「まし」が付いた形で反実仮想を強調して表す。 1311 (赤や黄色や紫の色が見えなくて気概に欠けているものは花ではなくて、心の中にある緑の松の木じゃあないけど何時までもお待ちする気持ちであったのだなあ。)との意でふがいない気概を詠んだ歌。 ざりける;…なのだなあ。…だったのだなあ。係助詞「ぞ」にラ変補助動詞「あり」の連用形「あり」が付いた「ぞあり」の約音「ざり」に過去の助動詞「けり」が「ざり」に内包される「ぞ」を受けての連体形「ける」の付いた形で、何かに気づいた様子を婉曲に強調する意を表す。 まつ;「松」と「待つ」との掛詞。 |
なでしこ か なでしこ か 撫子の枯れたる;「撫子の離れたる」との掛詞。撫子が枯れてしまった様に撫子のように可愛がっていたあの人がよそよそしくなってしまった。「離る」は男女の仲などが冷えてしまうことを意味する意として、和歌ではしばしば草木などが枯れる意の「枯る」と掛けられる。 撫子;「撫でし子」の意で、撫でる様に可愛がっている子。愛しい子。多くは植物の撫子に掛けて使われる。 松;=松の木。「松の木」は「待つの気」との掛詞で、「松の木」は撫子の様に色鮮やかな花をつける物とは違って常に青々としていて何時花が咲いたのかもわからないような様子であることの喩え、「待つの気」は何時までも待ち続ける気持ちの意を表したもの。 ページ ![]() |
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