寸松庵(寸松庵色紙・古今和歌集抄本) 巻四・秋上
具引唐紙『西瓜唐草』(薄藍色)「秋萩の」
寸松庵色紙は古今和歌集の四季の歌を精撰して書写したもので、佐久間将監が京都大徳寺の離れ寸松庵で愛玩していた事により、寸松庵色紙と名付けられたもの。元々堺が繁盛していた頃に南宗寺の襖に三十六枚の色紙が貼られており、その内の十二枚を寸松庵に譲り受けたもの。残りの幾つかは烏丸光弘が譲り受けている。
茶掛けとして古筆が持て囃されてくると、この小さな色紙もその散らし書きの美しさからやがて陽の目を見ることとなり、後の世に高値で取引されるに至った。
かな 水色文字は使用時母