(水邊菊)
231
(きくのはな ひきてながるる みづにさへ)*1
なみのしわなき やどにぞありける
河の邊の鶴むれたる
232
かわのせに なびくあしたづの お
のがよを、なみとともにや きみによすらむ
人の家の竹
233
ちよもたる たけのおゐたる やどな
れば、ちくさのはまは ものならなくに
承平七年依仰奉之
234
としたてば 花こふべくも あらなく
に、春今更に 雪のふる覧
235
くれぬとて なかすなりぬる うぐひす
の、こゑのうちにや 春はきぬらむ
236
つらき人 わすれ南とて はらふれば
みそぐかひなく 恋ぞまされる
237
あきはぎに みたるる玉は なくし
(かの、こゑよりおつる なみだなりけり)
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(水邊菊)
231
(幾久能者奈 比支天奈可留々 美川爾左部)*1
奈三乃之和那支 也止仁曾安利个留
河能邊能鶴武禮多留
232
家者能世爾 奈比久安之多川能 於
能可與遠、奈美止々茂爾也 幾美爾與寸良无
人乃家乃竹
233
知與毛多留 多个能於為太留 也止那
禮者、知久左乃者末波 毛乃奈良奈久爾
承平七年依仰奉之
234
止之太天波 花己不部久毛 安良那久
爾、春今更爾 雪乃布留覧
235
久礼奴止天 奈可須奈利奴留 宇久比春
能、己恵能宇知仁也 春八幾奴良无
236
川良支人 和春禮南止天 八良不禮者
身曾久可比奈久 恋曾左禮留
237
安幾波幾爾 美多留々玉者 奈久之
(可乃、己恵與利於川留 奈美多奈利个利)
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