三十六人集 貫之集 上 天地隈ぼかし 清書用臨書用紙 (半懐紙)  戻る 『三十六人集』 粘葉本 一覧へ

三十六人集 変形ぼかし 『天地特殊ぼかし』 花鳥折枝金銀袷型打 (貫之集 上)
変型ぼかし(天地特殊ボカシ) 金銀砂子振り 花鳥折枝金銀袷型打
写真は半懐紙の為、臨書手本よりも一回り大きくなっております。


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臨書手本

三十六人集 変形ぼかし 『天地特殊ぼかし』 (貫之集 上) 書手本   
 天地特殊隈ぼかし  書手本 第二十三紙 縦6寸7分、横1尺5分5厘    書解説へ

歌番号は貫之集での通し番号                   青色文字は使用字母

   (こたかがりしたる所)

261

 (はなのいろを ひさしきものと)
*1
 おもはねど、われは山のを かり
 にこそみめ


   おほたかがりするところ
262
 はなにのみ みえて山の邊 冬な
 れば、さりけだになく しもかれ
 にけり


   をとこの花みるところ

263
 おなしえに 花しさければ 秋
 はぎの、下葉にわきて 心をぞやる


   ゆきふれるところ
264
 はるちかく なりゆく冬の おほぞ
 らは、はなを兼てぞ 雪ふりに
 ける


   延喜十八年承香殿女御屏風の

   (歌仰献歌)



   (己多可々利之太留所)
261
 (者那乃意呂遠 比左之幾毛乃止)
*1
 於毛波年止、王礼者山乃遠 可利
 二己曾美免


    
於本多可々利須留止己呂
262
 者奈爾乃三 々盈天山能邊 冬奈
 禮波、左利个太爾奈久 志毛可禮
 爾个里



    遠止己乃花美留止己呂

263
 於奈之衣仁 花之左个禮者 秋
 者支乃、下葉仁和支天 心遠曾也留


    遊支不禮留止己呂
264
 者留知可久 奈利由久冬能 於本曾
 良波、者那遠兼天曾 雪不利爾
 个類


   延喜十八年承香殿女御屏風乃

    (歌依仰献歌)



( )*1は前項にあり。
「禮」は「」とすることも。
「爾」は「尓」とすることも。
「个」は「介」とすることも。
「與」は「与」とすることも。
( )は次項にあり。

こたかがり
小鷹狩;小鷹を用いてする秋の鷹狩り。鶉、雀などの小鳥を捕獲する。

おおたかがり
大鷹狩;大鷹を用いてする冬の鷹狩り。鴨、雉、兎、鶴、雁、鷺などを捕獲する。

 さ
然り気だに無し;そんな様子でない。何気ない。

 しもが
霜枯れ;霜にあたって草木などの枯れしぼむこと。或いは、「詩も涸れにけり」の含みも。

えに
縁;えん。ゆかり。因縁。因み。



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