三十六人集 貫之集 上 上下隅梅茶ぼかし 清書用臨書用紙(半懐紙)
梅茶色の上下隅ぼかしに地色はベージュ色 全面金銀小切箔振り 花鳥折枝銀・燻銀袷型打
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装飾料紙(上下隅ぼかし)の書手本 第五紙 縦6寸7分、横1尺5分5厘 歌番号は貫之集での通し番号 青色文字は使用字母 解説・現代語訳へ
「與」は「与」とすることも。 「爾」は「尓」とすることも。 「礼」は「禮」とすることも。 「个」は「介」とすることも。 現代語訳 解説 解説・使用字母へ
明るい青字は下記写真の添付部分にあり。 帰雁;春のころに、北へ帰る雁の事。季語は春。日本で越冬した雁が、春になって北へ帰って行くことを指し、単に雁と云えば秋の季語となる。三月ごろ各地の沼などを飛び立った真雁は、北海道石狩平野の宮島沼に集結すると云われ、ここで2〜3週間休んでリフレッシュ、四月中旬から下旬にかけて日本を離れる。北へ向かう雁の鳴き声は悲哀の情を誘い、古来より詩歌に多く詠まれてきた。 えんぎ だいご うるう 延喜;平安前期、醍醐天皇朝の年号。901年7月15日〜923年4月11日(閏4月11日) うだいべん じょう ひょうぶ ぎょうぶ おおくら くない 右大弁;太政官の判官の一つで、右弁官局の長官。兵部・刑部・大蔵・宮内の四省を管轄する。その文章を受理し、命令を下達するなど行政執行の中軸を為した。左弁官局(中務・式部・治部・民部)共に大弁・中弁・少弁があり、その下に大史・少史がある。 ひだりのおとど おほいどの 左大殿;左大臣を敬称して言う。単に大殿の場合は貴人の住まいの尊敬語 ページ |
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書手本 貫之集・上(第五紙足し紙)
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装飾料紙(上下隅ぼかし)の書手本 第五紙(足し紙) 縦6寸7分、横1尺5分5厘 歌番号は貫之集での通し番号 『足し紙部分』 青色文字は使用字母 解説・現代語訳へ
「弖」は「天」とすることも。 「爾」は「尓」とすることも。 「个」は「介」とすることも。 現代語訳 解説 解説・使用字母へ
いと;子供・幼児。特に女児、娘。江戸時代の方言辞書(安永4年刊)『物類称呼』に「京にて(いと)と称す。(いとをし)又(いとけなし)などの下略なるべし」とあることからの引用。 しぐれ 時雨;秋の末から冬の初め頃に、降ったり止んだりする冷たい通り雨。暫く断続的に降り続く事も有る雨。時雨月と言えば陰暦十月を指し、時雨の色と云えば時雨の為に色付いた草木の葉色を指す。和歌ではよく比喩的に、涙を流す事として詠われる。 歌55 「紅葉葉の間無く散りぬる木の下は 秋の陰こそ残らざりけれ」とすることも出来る。 (紅葉の葉が程無くして散って終った木の下では、すっかり葉が無くなって秋の木陰すらも残って居ないことよ。)との意。 ページ |