秋萩帖 (巻子本 秋萩歌巻)
巻子本 緞子表紙・装飾料紙見返し(7寸9分5厘×27尺9寸4分)
伝小野道風筆(第一紙のみ酷似、現在ではその推定年代及び筆跡から、藤原行成とする説を推す)。『秋萩の下葉色付く今よりぞ独ある人の寝がてにする』の歌で始まる所在不明の歌集を書写した巻子本で、万葉集・寛平御時后宮歌合・古今和歌集・後撰和歌集・古今六帖などから撰出したと思われる鈔本の一巻である。使用している料紙に紙背書(裏書)の見られることから書写本人の保管用の品として作られていたものと推定される。
元々題箋は無く巻名もない為、書出しの歌を評して秋萩帖と呼ぶ。この名は江戸時代の頃より手習いの為のお手本用帖として持て囃された事によるものである。
現存するものは、第一紙がやや大きく縦8寸1分5厘・横8寸6分で、残りは縦7寸9分5厘・十九紙分の長さは27尺0寸8分である。
秋萩帖には、万葉仮名の和歌48首と王羲之の尺牘の臨写11通分が残されている。また、この巻子本には紙背書が有り『淮南子』が書かれている。(秋萩の歌巻を臨写するにあたり、適当な料紙が見当たらず、咄嗟に元の巻子本『淮南子』の裏側を利用したもの)
巻子は見返し料紙を除き、料紙20枚から成る。(一巻は縦24.1cm×全長約847cm)
料紙は灰青の濃淡・茶系色の濃淡・素色・黄土などの僅かずつ色を違えた20色20枚の染紙料紙からなる。
下記掲載の物は、昭和初期(昭和6年)に作成された摸本です。
清書用 表面加工料紙;表面=染・裏面=染
清書用1冊は、濃淡合わせて20色40枚の料紙で構成(各色2枚ずつ)。
表面のみ清書用加工を施した片面加工料紙からなり、比較的滑らかな表面は清書用加工、裏面は同色の染のみです。其々の色を2枚ずつ都合一巻分が作成できるよう入れてあります。
(和歌48首分と尺牘11通分の料紙20枚と、紙背書の『淮南子』分も臨書できるよう40枚の料紙で組んであります。)
清書用・臨書用紙の写真は掲載致しました。
巻子本、秋萩歌巻(題箋) (緞子表紙・古代茶色; ) |
第一紙+見返し料紙 (灰青 ;薄香色・装飾料紙 ) |
清書用 純楮紙厚口(そのまま巻子用として仕立てられますが、裏打ちをお奨めします。) 淡色・中色若しくは濃色、ほぼ表裏同色。料紙は縦8寸9分・横1尺6寸5分、 染紙20色の各1枚、計20枚で構成。(零本一巻分) 写真は巻子本(零本)の全部(表面)を掲載 ハクビ製清書用・臨書用紙は完本用としても使えますよう40枚で構成しております。 |
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第六紙 ; 第五紙 濃緑(海松藍色); 渋薄茶(生壁色) |
第四紙 ; 第三紙 亜麻色 ; 淡ベージュ色 |
第二紙 ; 第一紙 明るいク゛レー;青グレー(深川鼠) |
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第十二紙 ; 第十一紙 古代茶 ; 薄赤茶(香色) |
第十紙 ; 第九紙
素色(極薄茶) ;薄灰青(薄利休鼠) |
第八紙 ; 第七紙 灰青中色(納戸鼠); 丁字茶色 |
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第十八紙 ; 第十七紙 グレー中色(錆浅葱) ; 丁字色 |
第十六紙 ; 第十五紙 狐色 ; 中色黄土 |
第十四紙 ; 第十三紙 赤茶色(弁柄色); 中色緑(海松藍) |
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練習用・臨書用紙 資料館価格 練習用・臨書用紙 1冊 4510円(税込) |
清書用・臨書用紙 資料館価格 清書用・臨書用紙 1冊 10560円(税込) |
第二十紙 ; 第十九紙 薄香色 ;薄緑グレー(千種鼠) |
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紙背書;第二十紙裏 淮南鴻烈兵略間詁第廿 薄香色 |
箱書;安幾破起能宇多末幾 佐佐木信綱作 |
清書用
練習用
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一部の拡大写真を掲載いたしました。練習用も後程掲載いたします。
溪雨資料館にて”一部やや難あり”のものを1冊 5,280円(税込)でお分け致しております。数に限りが御座いますのでご了承ください。
お越しの祭には予め御問合わせ頂く事をお勧め致します。
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