藤の華１-1

藤の華（舞妓）　全懐紙（1尺６寸５分×１尺2寸)　　　　　　　　
　 鳥の子製　破り継（新柄タイプ）
大中小切箔金銀砂子を散した装飾料紙が使われております。
もう既にあちこちの藤棚で、藤の花が満開です。山深い里の新緑の中で咲き誇る山藤の薄青紫は、それはそれは見事の一言に尽きます。天気がよければ小川のせせらぎをバックグラウンドに、小鳥たちの合唱が響き渡り、山里にも遅い春を伝えてくれます。藤の花は藤色と形容されるほど、古来より深く日本人の美意識に根付いてきました。僅かなニュアンスの違いにより、藤色を始め、紅藤･青藤･ｳｽ藤･藤紫と伝統的にその色合いを使い分けてきました。近頃では、着物姿で藤を愛でる人をメッキリ見掛けなくなりましたが、和をイメージして破り継に表現してみました。

『紫の雲とぞ見ゆる藤の花』（拾遺和歌集）　その昔、紫は高貴な色とされ、極楽には紫雲がたなびいているとされてきました。旅路の最中峠で一服、むせる様に咲き誇る藤の華は遠めに見ると紫雲に見えたことでしょう。至福の一時、余韻に浸っていたのでしょうか。
皆さんも時々言いますよね、『雲（う～ん）極楽極楽』
見る人其々の感性で移ろう季節を感じ取って頂けたら幸いです。

白台紙以外の色柄ピースを２１８枚使用しております。（通常の全懐紙では５から９枚です）
破り継料紙です。料紙を張り合わせた物ですので､ぬれた物を乗せることは出来ません。

全懐紙別柄タイプはこちら

写真をクリックすると部分拡大が御覧に為れます。

藤の華１　中央辺りを広くあけて比較的書を載せやすくしております。　　

台紙は、抱鶴唐草　資料館参考価格　1枚６９，３００円（税込）

舞妓部分　　　　わくわくドキドキ！何処かに出掛ける途中でしょうか、それとも帰り道。
藤の下でのお連れの方とのそぞろ歩き、どんな話をしてるんでしょうね。
着物姿の女性は、しっとりとして上品な雰囲気を醸し出しておりますが、
そんな和服の佇まいを破り継に表現してみました。少し位は感じ取れますでしょうか。

　　　　　　　　　　　　　　　　境界部分拡大　
羽衣の境界線。シルクの襷が風に揺れる様をイメージして、表裏を織り成すように施してみました！！。左下の破り継と台紙とを繋ぐ苦肉の策です。
右上部分、台紙の柄は花唐草。


藤蔓部分（八重）　　　　絡み合う藤蔓です。左には巻き髭蔓をあしらってみました。　　　　　　　　　右側の花穂以外に、3つ下がっているのがお判り頂けますでしょうか。	花房部分　　　　　　まだ吹きたての柔らかな葉、2種類の花をモチーフにしてみました。

全懐紙別柄タイプ


紅梅	渚	紅葉	竹庭	天の川	貫扇赤系１

ピース其々の拡大は後ほど行う予定です。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　


牡丹（花輪）	潮騒（青系）	紅葉の吊橋	枯山水	藤の華	貫扇茶系１


紅梅２	牡丹（黄花輪）	紅葉２	竹庭２	天の川２	貫扇青系１

半懐紙はこちら


半懐紙はこちら創作タイプ	半懐紙はこちら普通タイプ